みなさん、こんにちは。今回は柴犬の飼い主が担当します。
しっかり寝ているはずなのに“寝ても疲れが取れない”“日中に眠くなる”といったことはありませんか?
もしかしたら、睡眠の「質」に問題があるのかも・・? 今月は、「良質な睡眠に有効な3つの栄養素」を多く含む食品を紹介します。
質のいい睡眠をとって日々のパフォーマンスを高めましょう!
睡眠のリズムを調整する「トリプトファン」
夜、睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌されることで私たちは眠くなり、身体が就寝のための準備を始めます。メラトニンの原料は「セロトニン」というホルモンですが、そのセロトニンの原料が「トリプトファン」です。「トリプトファン」と「ビタミンB6」が結びつくことでセロトニンが生成されます。
ただし、トリプトファンは、体内で合成することができないため、食品から摂取する必要があります。
トリプトファンを含む主な食品
大豆製品(豆腐・納豆・味噌・豆乳など)
乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)
魚介類(サケ・サンマ・イワシ・マグロなど)
果物類(バナナ、アボカド、キウイフルーツなど)
その他(アーモンド・クルミなどのナッツ類、はちみつ、白米、鶏卵など)
ビタミンB6を含む主な食品
乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)・魚介類(サケ・サンマ・イワシ・マグロなど)
肉類(鶏肉、牛レバーなど)
野菜類(トウガラシ、ニンニクなど)
トリプトファンからセロトニンが合成されメラトニンになるまでに十数時間かかるといわれています。夜メラトニンを生成するには、朝食時にトリプトファンとビタミンB6を摂取するのがおススメです。 ※セロトニンからメラトニンが作られる量には限界があります。トリプトファンを摂取すればするほどメラトニンが増えるわけではないのでバランスの良い食事を心がけましょう。
リラックス効果やストレスを軽減する「GABA」
GABAは、脳の興奮を鎮め、副交感神経を優位にすることによるリラックス効果や、ストレスを軽減させる効果があります。
GABAを含む主な食品
穀物類(発芽玄米、あわ、きび、ひえなど)
野菜類(トマト、ナス、ケール、ジャガイモ、パプリカなど)
果物類(メロン、バナナなど)
発酵食品(納豆、漬物、キムチ、ヨーグルトなど)
その他(カカオなど)
リラックス効果やストレス軽減効果を得るには30mg〜100mgが有効です。30mg程度ならば、GABAを含むお菓子等で摂取できますが、100mg摂取したい場合はサプリメントがおすすめです。
また、GABAを摂取するタイミングは、一般的に夕食時や就寝前が良いとされています。
深い眠りに導く「グリシン」
グリシンには深部体温(脳を含めた身体の内臓の温度)を下げる働きがあります。就寝前に摂取することで、寝つきがよくなり、ノンレム睡眠の中でも質の良い睡眠のカギとなる「徐波睡眠」に速やかに到達し、徐波睡眠の時間が増加します。徐波睡眠がとれることで、夜中に目を覚ましてしまう中途覚醒や、早朝に起きてしまう早朝覚醒が減り睡眠のリズムが安定し、熟眠感が得られることが明らかになっています。
グリシンを含む主な食品
肉類(豚、牛、鶏など)
魚介類(エビ、カニ、イカ、ホタテ、カジキマグロなど)
野菜類(えだまめ、そらまめ、グリーンピース、ほうれんそう、ブロッコリー、ニンニクなど)
グリシンは牛スジや豚足、手羽先といった動物性コラーゲンや、エビやホタテといった魚介類に特に多く含まれています。
これらを毎日摂取するのが難しい場合は、サプリメントで摂取するのが効率的です。夕食時や就寝前の摂取がおススメです。
【睡眠の質を上げるおススメの食べ物3選】
「トマト」 ・・・・・・・・睡眠の質を上げる。夕食時〜就寝前に食べると良い。トマトジュースでもOK!
「ヨーグルト」・・・・・・・夜間時にメラトニンが増える。朝食時に摂るのが効果的。
「ハチミツ」・・・・・・・・睡眠時の疲労回復効果を高める。就寝する1時間前に、大さじ1〜2杯をそのまま食べるのがおススメ。
使用画像:素材ラボ・いらすとや・イラストボックス/出典:Somnusスリープラボ、味の素/作成:株式会社ワイドソフトデザイン
2023年10月号(アップUP通信)